牛のこころ、人知らず

木曜日, 8月 05, 2010

これは飼料用作物?



先月、茨城県に行きました。
その目的の1つに栽培している作物を見てきました。

これは、「明日葉」というものでもともと八丈島原産のもので、今日刈り取っても明日には葉が出るということで明日葉という名前がついたとされています。


明日葉は、八丈島原産で伊豆諸島周辺栽培されていたのですが、茨城県の育種家が品種改良して耐寒性を高めて、増収できるようにされたものを耕作不耕起地で栽培を始めたものです。
品種名は、「源生林明日葉」で、主にやわらかい葉と茎(正しくは、茎ではなく葉柄で葉の一部)を新鮮野菜として販売しています。
この明日葉は、最近TVなどでも、タカラバイオさんなどが青汁として販売したりして健康食品原料として注目されているのですが、特に茎を切ると濃黄色の汁がたくさん出てくるのですが、この中にポリフェノールの1種である「カルコン」という成分があり、これがいろいろな症状に効果があるというデーターが出てきています。

ところで、このような作物と牛との関係がどこにあるのかな?
昔の資料ですが、大正時代に八丈島で乳牛が乳量の世界記録を打ち立てています。
乳量は、72㍑という記録ですが、実はこの牛が食べていたのが明日葉だったとされています。
明日葉は、生育が早くまた再生力も強いので、すぐに硬くなってしまいますから、人が食べないようなものを牛に食べさせていたか、そこらに生えていたものを牛が勝手に食べていたのではないかと思います。
しかし、このことから意外と明日葉は牛用には向いているのではないかと考えています。
また明日葉は、ジュースを取った後の粕もありますから、副産物も利用できると思います。
しかし、明日葉などなじみもないし見たこともない方が多いことなので上の写真を参考にして下さい。
とりあえず、化学的な分析を行うと、NFCが乾物中50%以上ありましたが、デンプン質ではなくおそらく消化性の高い繊維分のようです。


今後ルーメンでの分解性を見てみる予定です。