牛のこころ、人知らず

日曜日, 7月 22, 2012

肥育成績が向上したよ

ある肥育牧場を毎月巡回しています。
この牧場は、去勢と雌を導入して肥育していますが、素牛は非常にバラつきが大きく、小さい素牛は仕切り柵のマンパスを通り抜けるくらいの牛から大きくても体重270kgまでの牛です。マンパスを通り抜ける牛は、体重が150kg前後の牛です。月齢は、8‐9カ月なので多少小さいのは仕方ないのですが、150kg前後の牛を見ると、「ちょっと勘弁だな」というのが本心でした。
しかも給与する粗飼料がイナワラより食べないときたもんだ。
このときには、小さい牛が多いからと導入時からビタミンもたっぷり投与とおまけ付きで苦労しました。
結局成績は、枝肉重量は大きく平均では450kg以上でしたが中身は皮下脂肪も厚かったり、BMSも低かったりと枝肉重量以外さんざんでした。
今も素牛事情は、変わりませんが、成績は大きく変わりました。
枝肉重量は、去勢と雌の平均で500kgを超えてきました。また中身もBMSの10以上も出て、B規格も減りました。
一番の特徴は、枝肉の作りがもすごく揃って、厚みと幅のあるものになりました。
何を変えたかといえば、素牛が小さいからと長く育成用配合飼料の給与を早めにやめて、牛の体高を抑えて、伸びを抑えた牛になりました。
のびのびとした牛作りではない方法を確立できたのです。
現場の方と苦労をしてきて、牧場の上層部から怒られてきましたが、最近ようやく
怒られなくなりました。(よかったよー)
7月27日に東京食肉市場に上場されるので見に行きます。