牛のこころ、人知らず

日曜日, 1月 25, 2015

強アルカリ資材

しばらくぶりの投稿になります。
論文作成や投稿記事作成に加えて脂肪酸組成分析、融点測定、ルーメン液と血液の抗酸化測定と分析作業などで忙しい(?)かったのが理由としておきます。
最近、周辺の状況によりモチベーションの上がらなくなっています。
しかし技術的には相変わらず現場からの面白いことがわかりいろいろ取組んでいます。
以前の投稿で焼成した卵殻についての検討が本格的に行うことになり、個人的に今回の取組は「エッグゼロエミッション」と名付けました。もともと卵の中身は食用になっていますが卵殻については産業廃棄物扱いでほとんどは肥料や土改剤向けのようになっています。ところが900度で焼成するとpHが12.5を超えて強アルカリになります。これを鳥インフルに対して効果があることからその有用性を探ることになり、その他の細菌にも効果があることが証明されてきています。
そこで強アルカリ資材をコンクリートに対する影響調査も行っていますが以外に影響が少ないこともわかってきて、その焼成卵殻自体も直接手で触っても影響がありません。
今構造的に見るためにX線解析を予定しています。また土壌でのpHの影響は、消石灰との比較ではpHの上がり方が緩やかで継続性が高いこともわかりました。そのために肥効の長いカルシウムとして使えることがわかり、この春からは雑草の多い畑で試験を検討しています。
また以前考えていた牛のPDDに対する試験も予定しています。牛舎のコンクリ‐トへの影響は少ないことから踏込み槽に砂山のようにして使う予定です。
またフリーバーン牛舎へ環境性の乳房炎対策として消石灰散布をしている牧場で消石灰の代替品としての効果も期待できます。消石灰と異なり高pHが6ヶ月程度継続するのでキロ当たりの単価が高くても散布回数が減らして尚且つ牛にやさしく効果が高いと思われるので生産性にプラスになると思います。
一方、逆になる強酸性である籾酢液も今試験中なのですが、籾酢液と合わせて竹酢液をエマルジョン化して土壌散布できないかも2月には取組みます。これは、土壌細菌の清浄化で最近はゼネコンで取組されています。その理由として建築に際して土砂が不足していることが要因としてあります。昔のように山を崩したり河川や海から砂を取れなくなり建築用に必要なものが安定的に手に入らなくなり多くは再生利用されています。そのためにその土壌が有害菌に汚染されていると大変なことになるのでそれの対策の1つとして竹酢液のような強酸性も検討されています。そのためには水に溶ける必要があるのでエマルジョンが必要になります。また他の用途も検討されていますがその内容はまだ公開できません。
強酸性の籾酢液や竹酢液は、焼成卵殻の強アルカリと合わせて土壌有害菌に使えないかも検討する計画があります。これは、土壌菌に対して農薬が使えなくなってその対策は緑肥のような方法になってきていますが緑肥は作付して2ヶ月カ月程度生育させてすき込みして1ヶ月分解させる必要があります。そのなると3ヶ月は畑の有効利用できないことから対象になる土壌菌に対して強酸性か強アルカリ性のどちらかに効果があれば殺菌して土壌pHの調整を行えばよいという考えです。緑肥よりも収益性を高めることができればいいかなと考えています。
もう少し暖かくなってからですのが少し忙しくなりそうです。