牛のこころ、人知らず

木曜日, 1月 05, 2017

素牛高騰(肉牛)

新年明けましておめでとうございます。
約1年ぶりの投稿です。
この1年は、カルシウムの焼成技術に没頭していたようなものでようやく完成に近づいてきました。
この冬も鳥インフルエンザが多く発生しており、今後も増える可能性があるので心配です。
多くの養鶏農場は、徹底した管理をしていますが、ウイルスは飛散するので野鳥経由の感染を
防ぐには人の防除が重要でしょう。
鳥インフルエンザへの焼成カルシウムの効果は高く粉末でも溶解した水溶液でも殺滅効果があります。これに付随して消臭効果もあるので畜舎(家畜全般)への噴霧も期待できます。
取り組みとしては、寒冷地での哺育舎での消臭殺菌のも試験を予定しています。
畜産ではないのですが、殺菌・消臭効果が高いことからペットの利用も検討されています。
本業である肉牛や乳牛では、素牛価格が高騰して黒毛和牛の去勢子牛が100万円が当たり前になり、乳牛の初妊牛も100万円を超えて異常な状況になっています。
このような価格になると肥育ではできるだけ枝肉重量を多くすることになります。一方枝肉価格は、高値で推移しているものいまでも量販店での販売が伸び悩みでこれ以上の価格になると消費向けが減退する可能性がります。そのためにこれ以上の枝肉価格は望めないと考えた方がよいでしょう。
そのなると以下に肥育牛を大きくするかが課題となります。
しかし、東京食肉市場(芝浦)は、買参が正肉歩留の高いものを求めており枝肉の作りが悪いものは価格が伸び悩む傾向です。同じ格付でも単価で200円程度の差が出てしまします。
そのためにただ大きくするだけでなく、正肉歩留の高い牛を作る必要があります。
いわゆる詰まった、深みのある牛を作るためには、どうしたらよいのでしょうか?
大きな牛を作るためには、肥育前期にタンパク質を補給するとよいと言われています。
小さな素牛(生後8ヶ月齢で200㎏程度)を用いて試験をすると思ったように大きくなりません。
タンパク質補給として大豆粕ミール(脱脂)や加熱大豆をやると1頭飼いではよいのですが多頭飼いでは食べ過ぎる牛と食べれない牛ができてしまします。そのすると食べ過ぎた牛は、タンパク質が過剰になり軟便になりやすくなり飼料効率が低下します。
配合飼料のように完全に混合されていればよいのですが、配合飼料に添加するものはきれいに混ざらないことと強い牛が先に食べしまいやすくなります。
理論的には、発育にはタンパク質が必要ですが安易にやると効果がマイナスになることも考慮が必要です。
タンパク質を補給しないで牛を大きくする方法は、どうするのかはいろいろ考えて試行錯誤して試験をした結果は実は簡単なことでした。