牛のこころ、人知らず

日曜日, 2月 13, 2011

生き残り?

あまり気にしていなかったのですが、輸入の乾牧草の値段が上がっています。
コンサルをしている酪農家からカナダ産のチモシー乾草の品質が悪くなったので代替えは何がいいのかと問い合わせがきました。
この酪農家では中途半端な乾草を使うのであればカナダ産のプレミアムチモシーを使っていたのですが、昨年の出来が悪くもうすでにプレミアムクラスがなくなったようです。
それで乾牧草の詳しい話を聞くと、昨年のアメリカ・カナダは天候不順の影響で乾牧草は良質なものがないのに加えて、量的にも不足しているそうです。
天候では、オーストラリアも天候不順でオーツヘイもあまりよくないそうです。
そのために、品質は悪くても価格は上昇しており今後さらに厳しくなるそうです。
同様に配合飼料の原料も価格も上昇しており、今年1月に値上げになりましたが、4月以降も値上げのようです。

このことは、生産コストが上昇してしまうといことになります。
特に、都府県地域で粗飼料を輸入乾牧草に頼っている酪農家はコスト上昇は避けれません。
一方では、牛乳消費は10%程度ダウンしておりこれ以上牛乳価格を上げることをメーカーは行わないでしょう。
すなわち売価は、変わらずコストが上昇するといった状況になると予想されます。
特に配合飼料については価格安定基金がありますが、乾牧草ではまともに価格負担がありますので
いわゆる都市型酪農経営では、前回の配合飼料の価格高騰以上に影響が懸念しています。

肉牛でも乾牧草の影響は大きいのですが、昨年の秋口の天候が悪い影響で国産のイナワラの品質も悪く、そして量も少ないとい状況です。
イナワラの品質は、肥育成績に直結しますので、低迷している枝肉価格状態ではダメージが大きくなる可能性があります。

当面対策は、最低限の繊維分を給与することで逃げ切ることになりますが、繊維源としてバガス豆皮などを上手に使って、手当できる乾牧草との組み合わせを考えざる得ないでしょうね。

土曜日, 2月 05, 2011

それでもアルファルファを作ろう

アルファルファの問題点はあるのですが、日本では関東から西では条件が合えば作ってみませんか?
実は、昔アルファルファを作ったことがあるのですが当時はまだロールパックの機械も技術もない時代でしたのでサイレージと乾草にしなければいけないので結局挫折しました。
これは調製技術だけでなくアルファルファ草地の管理技術もよくわからなかったことも原因でした。
当時の牧草研究者の指導ではどうしても刈り取り時期が遅くなり刈り遅れていたことも原因です。
おそらく今も同じようなことを言っているようですが、現場では少し違っているようです。
それは、できるだけ早目に刈り取りを行うする方が草地維持ができるようです。

おそらく年間に5回~8回くらいの刈り取りをするべきかもしれません。
これはアルファルファは、茎が柔らかいので倒伏しやすいので倒伏する前に刈り取りを行っていけば雑草も少なく密度も確保できるために草地が長持ちすると思います。
この話は、アルファルファの単播のことです。
イネ科との混播は進めていません。
ところが、いわゆる暖地向けのアルファルファの種子の流通量はほとんどありません。
これは売れていないこともあるのですが種子メーカーもあまり関心がないようです。
そうであれば天邪鬼の性格では、“いっちょやたるかー”となります。
どうも日本人は横並びが大好きで他のメーカーがやればやるといったような風潮があり、このことは農業界にもあります。

もっとアイディアを出して差別化することも必要ですよね!