牛のこころ、人知らず

月曜日, 5月 26, 2014

牛乳の新たな加工法

今日は、久しぶりに実験室で試験でした。
牛乳の新しい加工方法の研究をすることになりました。
この方法は、牛乳(搾った生乳をそのまま)をバルククーラーから取り出してある方法で殺菌出来るかどうかの試験です。
この特徴は簡易な方法であることと低温での粉乳加工が出来ることです。(出来ればですが)
あるもの(まだ秘密ですが)を生乳と混合して殺菌することで可能なことで低温での粉乳ができれば初乳や移行乳中のタンパク質を熱変性させないで利用できることになります。残念なことに飲用乳では出来ないと思います。牛乳では生乳以外であれば加工乳扱いとなるので日本では販売面から難しいかもしれません。
しかし乳中タンパク質の利用性を維持した全乳粉は乳加工製品では使えるかも知れません。
そこで日本よりも海外での展開はどうかな?
東南アジアの経済発展から牛乳需要は伸びています。これらの地域は高温多湿ですから牛乳を粉乳にした原料を安価でできればチーズやヨーグルトの原料としてあるいは乳児用の粉ミルクとしても使えるかも知れません。
しかしこの殺菌試験結果が悪ければ諦めなければいけませんがね!
24時間後と48時間後の培養結果を楽しみしています。

ところで最近業界の景気が低迷していることから会社での技術への取り組みに対して厳しくなり予算がつかなくなっていますし計画されたこと以外に取り組めなくなっています。
当然会社ですから利益が出ないと経営できませんので難しいことになっています。
おそらく今後畜産業界も自由化と高齢化により戸数の減少は避けられないことでしょうね。
近い将来は日本ではなく東南アジアなどでの仕事をするようになるかもしれません。
いわゆる技術流出が畜産業界にも起こるかな???

日曜日, 5月 18, 2014

酸化カルシウム始動か?

カルシウムを多く含む原料を高温で焼くと酸化カルシウムになりpHが12を超えた原料ができます。
これまでホタテ殻やカキ殻などを原料として検討していたが東京周辺では原料の入手が難しくてわざわざホタテ殻を取り寄せると運賃の下敷きなる。
そこで食品加工からの卵殻を利用した方法で検討を進めていました。
ようやく卵殻由来の酸化カルシウム製造して試験を進めることが決まりました。
しかし、ここで問題なのは農業用資材としては、かなり高くなることが判明した。カルシウム資材としては鉱物由来の炭酸カルシウム(通称炭カル)の10倍以上となってしまう。
さてどうしようと考えていると、高温処理したら特殊な元素が増えたとの報告が来た。
この元素は、最近鉄鋼の原料として需要が高く自動車用で非常に軽量で強度が強くなるために日本の車の燃費の良さの要因となっているとのことでした。
そうなると農業用ではなく工業原料となるために価格がまったく異なる世界になります。
但し、もともと含まれていない元素が高温処理により増えることはどうしてですか?と聞かれてもわかりません????不思議なことが起こっております。
また抗菌性が原料としては、カキ殻を用いた焼成原料は、段ボールなどの抗菌資材として利用されており単価は、キロ1,000円以上での価格となっています。
このような状況から農業用資材ではなくなりそうです。
農業利用では、畜産での抗菌資材ですが土壌関係の大先生から土壌への殺菌への応用を提案されており、酸化カルシウムの強アルカリで殺菌したのち強酸性資材で中和して栽培できる環境を作れるということです。
これが上手くいくと連作障害による病原菌への農薬や緑肥などしなくて効率のよい栽培体系が確立できそうです。
土壌への殺菌については、以前オゾン水やオゾンガスで挑戦したがオゾンはすぐ分解されることと毒性が高いことから効果も低いことから断念したことがあります。
酸化カルシウムは、卵殻が大量に発生することから製造量も多くまた大手メーカなので全国での展開もできます。
さてぼちぼち始めますか!