牛のこころ、人知らず

日曜日, 7月 19, 2015

続・糞尿処理技術

糞尿処理の試験を行った結果は、200℃の過熱水蒸気を5分ホールドすると80%から45%程度になりました。
この試験後のサンプルをよく観察すると加熱水蒸気が出ているノズルの周辺はかなり乾燥出来ていましたが外側になるところ(加熱水蒸気が当たっていないところは水分が高くなっていました。
すなわち加熱水蒸気が十分かかることが必要で実用性からみると処理する量が多いとノズル数と原料である糞尿にどのように万遍なくかける方法を考えなければいけません。
これまでの検討から縦か横型の回転式のドラムの様にして過熱水蒸気をかける方法を考えて図面を書いてもらったのですが???
ところが概算での価格がとんでも高くてびっくりしました。1日の糞尿量を100トン処理で計算してもらうと1000頭規模の牛舎が出来る金額でした。
あまり高いので絶句してしばらく無言となりました。
メーカは、いろいろと理由を話しましたが、結局元請メーカに販売代理店が3社絡んでおりそれぞれが手数料を取る構造となっておりこれが高い要因の1つです。
また元請メーカは、ノズルのメーカが特許を持っているのでノズル数が多くなっているので高くなっているとのことでした。
価格についての交渉は難しいそうなのでとりあえず検討することにしました。

そこで過熱水蒸気の利用方法を変更して過熱水蒸気をタンクに貯めて利用する方式で検討することにしました。そのメーカは、もう1つのメーカのライバル社のようです。
但し、今回は直接メーカと行ないます。
今回の過熱水蒸気方式は、糞尿の水分が高くても低くても水分調整しなくて処理することと畑や田んぼに還元することが基本です。
水分調整による処理装置が多いのですが、これでは堆肥化したものが元の糞尿量と変わらないかひどい場合には増える結果になります。
これでは、堆肥の貯留する場所が広大に必要なります。今までの装置ではほとんどがオーバーフローしており、その結果装置を使わなくなり雑品化となっています。
もうこのような無駄な投資はやめなくてはなりませんね!

木曜日, 7月 02, 2015

糞尿処理技術

先月試験装置で生堆肥を処理する試験は基本成功しました。
ロットが小さいために実用機までにはもう少し時間がかかりそうですがようやく図面が書ける段階になってきました。
この装置は、加熱水蒸気を使い乾燥させる方式です。
これは主に廃棄物の減容させるもので温度の高い水蒸気で炭化させるものですが糞尿は乾燥させるだけでよいので加熱温度も低く設定して行います。
試験では、200℃で行いましたが水分は半分になりました。ホールド時間は5分でしたが試験装置は加熱水蒸気の噴き出しが1か所なので乾燥のムラがあり噴き出し周辺は乾燥して端のものは水分が高いままでそれをまとめたサンプルの水分が高めになりました。
原料である糞尿を回転させて加熱水蒸気をムラなく掛けると短時間で乾燥できると思います。
このような装置は、加熱水蒸気の関連する業界では検討されていたようですが実用機まではまだありません。
これまでいろいろ取り組んできた経験では、200℃では臭気が発生します。この臭気対策としては簡易な方法があるので乾燥させる容器内の空気を循環させて外部に出さないようにすることを考えています。
とりあえず動力は電気を用いますが、水素酸素ガス(OHMASAGAS)を自家製造して燃料として用いることができます。水素ガスでもブラウンガスでも可能です。
色々工夫次第でユニークな装置が出来そうです。
もしかして世界で初めての挑戦かもしれません!

後はクライアントが納得してくれるだけですよー