牛のこころ、人知らず

金曜日, 2月 22, 2008

畜産危機になったか?

飼料コストの上昇で、畜産経営が厳しいのは前回も書きましたが、この状況は4月以降も続くので、かなりの農家が廃業するとの見通しですが、そうなると私の仕事もなくなり、私も廃業になるのですが、
個人的も危機状態に陥っています。

穀物相場が高騰しているのは、承知ですが大きな問題は、コストがアップしても生産物価格に反映されていない、出来ないことが収支が悪くなっているのです。
ここにきて牛乳の小売価格が上がりますが、実際農家の手取りは3円/kg当りしか上がりません。
肉相場は、セリでの入札ですから、価格は反映されていません。

農家の経営から見ると、生産コストの構造(構成かな)が配合飼料と購入粗飼料に依存していることも問題です。
最近まで、牛に食べさせるいわゆる「草」(乾燥した草で、乾草です)までアメリカ・カナダ・オーストラリアから輸入して食べさせる方が、自分で草を作るよりもコストが安い状況であったことと、自分で草を作ると土地面積に限りがあるので多くの牛を飼うためには、購入する方法を取ってきていました。
しかし、今はそのような経営が、1番ダメージを受けており、一時期は、田舎で牛を飼うよりも、港の近くで牛を飼うほうが、儲かるとまで言われていました。
これは、港に輸入さた乾草が運賃が安く運べるのでこう言われていました。

しかし一方では、稲わらを集めて、畑で「草」を作っている農家は、規模は小さくても健全な経営をしている方もいます。
時代の流れが変わったといえばそれまでになりますが、農家の経営に対する、「危機管理」の意識があるのかないのかとの違いが、このような状況で現れているのではないかと思います。

土曜日, 2月 16, 2008

健康が1番だ!

昨年11月以降体調不良で、入院したりして思うように体が動かなくなりました。
年のせいかもしれんませんが、健康の有難さを実感しています。
年をとっても若いころを覚えているので、その時の感覚はまだ忘れていないことがだめなのかも
知れませんね。

しかし、人も牛も健康が1番ですが、最近の牛を取り巻く環境は、いわゆる生産コストが高くなって販売価格が変わらないので儲けがなくなってきています。
牛乳の価格も3月から上がりますが、実際には農家の価格は4月からしか上がらないので(農家牛乳価格は3円アップただし、都府県のみ)メーカーには1ヶ月間は少しですが儲けが上がりますね。

このようなコスト高の要因は、オーストラリアの旱魃からの小麦の減収の影響とバイオエタノールの影響が直撃した形ですが、商社関係の話だと、投機的なマネーが穀物相場に流れており、投資対象になっているために、実態よりもより高くなっているのが実情のようです。
そのために、穀物相場はしばらく高値で推移することになりそうですから、この春以降も配合飼料価格は高騰が予想されています。
さてこうなると、経営が厳しくなって離農(倒産や廃業)する農家が増えることになります。すでに昨年度では、70%程度の酪農家が赤字になったと言われており、生産農家の減少が加速的に進むことになりそうです。
それに伴い、関連している配合飼料や乾牧草の販売している業者の倒産や夜逃げも散発しており、この先牛を含めた、畜産業の行く末が心配です。

体調不良と重なり、元気の出ない話題ばかりで、早く春になることが楽しみかな??