牛のこころ、人知らず

金曜日, 5月 16, 2008

続・楽しい話を

牛が食べる食べないを調べていくとよくわかるのが、牧草です。
北海道での経験からですが、青草(生草・放牧草)と乾草ではどちらが食べるかと言えば青草です。
同じ草地のものを、乾草にしたものと青刈りして食べさせても青刈りの方を喜んで食べます。

このことをよく調べてみると、1番の違いが含まれている脂肪含量です。
青草と乾草では、脂肪含量が4:1の割合になっています。
すなわち青草では乾草の4倍脂肪が多いと言うことです。
これらを実感するのが、北海道各地から乾草を購入して牛に給与してみると地域による嗜好性の
差が明らかにあります。それの脂肪含量をみると良く食べるものとそうでないものとの違いは約2倍
程になります。
どうも脂肪が牛の嗜好性(食べる食べない)に影響している可能性が高くなりました。

もう少し調べると、イネ科牧草とマメ科牧草では、マメ科牧草の方が脂肪含量が高くイネ科牧草が
低いので一般的には、マメ科牧草を好んで食べる傾向があります。
このことでは、最近の耕作放棄地などで、放牧をさせると、これらの耕作放棄地では、クズが繁茂
しており、放牧して大丈夫かと思いますが、牛はクズをムシャムシャと食べてあっという間に食べつくしてしまいます。
また、中国地方の古老の農家に聞くと、夏場に食欲不振になるとヤマハギを刈ってきて牛に食べさせると食欲が回復すると言っていました。
クズについては、兵庫県の酪農家では、昔は春先から野菜クズなどを近隣野菜農家からもらって
牛に給与すると乳脂肪が下がってくるので、下がってきたらクズを軽トラック一杯に刈ってきて食べさせると乳脂肪低下が起こらなくなった。

どうもこのような事例(昔の技術ですが)にもヒントがありそうですね!
でも、ヤマハギやクズをもう少し有効利用できそうな話ですよね!!!