牛のこころ、人知らず

木曜日, 10月 18, 2007

和牛全共に行きました

10月11日から14日まで鳥取県米子市で開催された第9回全国和牛能力共進会に行きました。
予想以上のにぎわいで、盛り上がっていたと思います。
おそらく大会関係者も当初20万人と予想していたようですが、27万人以上だったそうです。
そのためか、会場から米子行きのシャトルバスが、なかなか来なくて30分以上待つこともありました。
この共進会から、新しい種雄牛が出てくるのが多いのですが、今回は宮崎県の糸北国がよい成績だったようです。
しかし、今回一層強く感じたのは各県の血統にオリジナルが少なくなってきたなという感じです。
よく見ると、血統が平茂勝の子どもばかりになっていることです。
たしかに、肥育でみると現状では、増体に優れた血統で枝肉重量が取れるので、儲かる牛であることは間違いないのですが、あまりにも偏ってきたなーと感じています。
その中でも、兵庫県は閉鎖育種をしているために、独自の育種をしていますが、その兵庫県でも「土井系統」ばかりで、茂金波以降はいわゆる「波系統」が少なくなってきています。
これらのことは、遺伝資源をどうするかと経済性を考えていかなければなりませんが、今はどちらかといえば、繁殖農家が儲かるてめの経済性に重点が置かれていることや、各県も種雄牛の造成にも「成果」が求められているので仕方がないことでしょうけれども、これが進むと益々子牛市場の頭数の多いところに購買者(肥育農家)が集まる傾向が強まるでしょう。
しかし、すでに事業団や民間の種雄牛が主体になっている現状では流れを止めることは難しいのかもしれません。
今回の和牛全共での感想です。