牛のこころ、人知らず

土曜日, 9月 22, 2007

良質な粗飼料とは?

ひさびさの投稿です。ちょっとお休みしていましたが、少し時間が取れるようになったので再開しました。
最近よく和牛繁殖の牛舎に行く機会が多いのですが、輸入の乾草をやっているのを見ると色は茶色でしかも枯れた葉や茎まで混ざったものがあります。
なかなか価格も高いので、価格との折り合いがついたものがそのような乾草のようですが、その現場に限って問題が発生しているのです。
問題は、子牛が大きくならないので、配合飼料を多くやることになり、かなり肥った牛になっていますし、親牛は繁殖でも種付けがうまくいかないといったことですが、明らかに粗飼料の影響です。
そこで、説明するのは、牛のルーメンでは、枯れた葉や茎は全く分解されずに腸に行き、ほとんどが糞にしかなりません。しかもその過程でルーメンでは繊維分解菌は分解できない枯れた葉など一生懸命酵素を出して分解することは行なうのです。(すごい無駄なことを)
そのために本来利用するべき分解されたものは出来ない上に栄養のロスまで出ています。
乳牛などでは、毎日牛乳を搾るのでこのようなことが起こると、すぐに乳量が下がるのでわかるのですが、子牛の育成や、母親牛などでは結果がすぐにわからないので、牛飼いさんは、使っている配合飼料が悪いとか、種雄牛が悪いとか、場面では母親牛のせいにする人もいます。

そのような場合には、せめて母親牛には、分娩前後1ヶ月でもプレミアムなチモシー乾草をやって下さい子牛には、枯れた葉や茎がない乾草をやって下さい。
牛は、草食動物ですから、よろしく頼みます。