牛のこころ、人知らず

月曜日, 7月 21, 2008

牛の喜びは虫の喜びか?

クズやヤマハギなどの野草に多く含まれているのは、脂肪分です。
この脂肪こそが牛がよく食べる大きな要因になっています。

この脂肪ですが、牧草などを飼料分析してみると、牧草が出穂する前に刈り取りをしたものは多く含まれていますし、開花や結実した時期のものは少なくなっています。
この分析値と牛の食べ具合いはほぼ同じ傾向です。
もちろんすべてではありませんが、早刈りと遅刈りでは農家さんも含めて多くの支持があると思います。

特にクズやヤマハギなどはマメ科に分類されますからイネ科よりも多く含まれるのでよく食べる傾向になります。
もう少し調べると、同じ時期の牧草を生草と乾草で脂肪量を比較すると乾物では乾草には生草の1/3しかありませんでした。
脂肪は、水にも溶けないのでどうして3割くらいに減ってしまったのでしょうか?

そこで思いだしたことは、イナワラを食べさせると「はざかけ」ワラは良く食べて、コンバインのワラは嗜好性が悪いという話を聞きます。
これは、調べていない推測ですが、コンバインを通したらモミを落として機械に中を通して外に出しますのでワラをかなり傷つけますが、「はざかけ」ワラは、刈り取った稲をそのままぶら下げて乾燥させてからモミすりをするだけですからコンバインなどと比べるとワラを傷つける割合は非常に少なくなっていますので、この差がイナワラに含まれる脂肪量に影響していると考えられます。

同じようなことは牧草でも起こっている可能性があります。