牛のこころ、人知らず

水曜日, 1月 03, 2007

堆肥をどうしよう?-3

堆肥に水分調整されていないと、いわゆる発酵が起きません。
そこで、堆肥作りには水分調整剤を使わなくてはいけないのですが、ここで困った問題があります。
それは、水分調整剤を加えた分だけ容量が増えてしまうのです。
意外とこのことを理解されていないケースに出くわすことがあります。
これは、当然ことで本来糞だけであれば、発酵させると水分が減り、容量(がさ)が減ってきます。
そのために、堆肥作りを本格的にすると思ったよりも容量が少なります。
しかし、水分調整剤を多く混ぜ込むと、予定していた容量より多くなり、堆肥の堆積場が間に合わなくなることになります。実際に堆積場からあふれた堆肥をどうしようもなくなり、また堆肥の発酵装置に入れるといった笑えないような話もあります。
これらのことは、いかに堆肥作りの基本をわからないで、機械任せ(あるいは業者任せ)したために起こるもので、自分で堆肥作りを考えていけばもっとよい方法があったのではないかと思う現場が最近あまりにも多くあります。(残念なことですが)
また、ある装置は。毎日堆肥作りのために。1日1回の糞を攪拌するようになっていたのですが、全く温度が上がらないで、ただ攪拌を行なっていました。
農家の方に、「これでは堆肥にならないでしょう?」と聞くと「全く温度が上がらないので、堆肥になりません」という答えでした。そこで、「これからどうするのですか?」と聞くと、「メーカーに調整してもらっていますから、そのうち大丈夫でしょう」ということでした。
この話を聞いて、思わず「このままでは難しいかもしれませんね」と言ってしまいました。
農家さんは、「どうしてですか?」と聞かれたので、「これでは、堆肥を作る微生物が繁殖できないでしょうね」と答えると、農家の方は、全く意味がわからないようでした。
さて、皆さんはこの答えがわかりますか? ちょっと考えてみてください。