牛のこころ、人知らず

木曜日, 1月 04, 2007

堆肥をどうしよう?-4

堆肥作りには、十分な酸素の供給は必要です。
しかし、過剰な酸素の供給は、微生物が起こす分解作用に邪魔になることがあります。

今回のケースでは、毎日毎日攪拌することで、微生物が分解する時間を与えていないということになります。
実際に堆肥を作る場合には、堆肥の温度が上がってくると、微生物の分解が進んでいる証拠みたいなものですが、その際に十分に温度が上がってやや温度が下がったころに切り返し(攪拌)を行なうことが大切です。

堆肥が出来上がるまでには、多くの種類の微生物がかかわってきていますが、最初は糞中にある分解されやすい成分を利用する(食べるという言い方もありますが)微生物が多くなり(繁殖し)ます。
これは、糞を生のまま土(土壌)に返した際には、この分解されやすい成分を土壌中の微生物が利用するのですが、どちらかと言えばこれらの微生物は、作物などから見ると困ったやつらで、いわゆる病気の原因になったりする悪玉微生物の側に属したものです。

ですから、化学的なことからすると、生糞尿には、窒素や加里などの肥料成分は堆肥化するより多く含まれるのでそのまま肥料として利用方がよいという考え方もありますが、一方では、病気などの発生するリスクも高まりますので、現在は生より堆肥の方を使う方が多いようです。
特に、良質な堆肥を使うと、作物の品質が向上することは多くの試験などで実証されています。
そこで、ただ攪拌すればよいのではなく、十分に微生物の活動ができるように時間を置くことが必要なのです。ですから、今回の装置の使い方は、発酵させるのではなく、まさに攪拌させるだけの装置になっていたのです。
そこで、この場面での答えは、毎日攪拌させるのではなく、半月でも攪拌させないでおいてどうなるかをみるべきでしょう-おそらく品温は上がると思います。

-その後、話を聞くと完全にオーバーしてしまし、装置を使っていないとのことでした-
このような話は、どこにでもたくさんあります。

あ-残念ですが!!!!!!