牛のこころ、人知らず

金曜日, 1月 05, 2007

堆肥をどうしよう?-5

堆肥の話が長くなりますが、乳牛にしろ肉牛にしろ牛乳を搾るためや肉をつくるためににエサをやりますが、必ず糞や尿をしますので、この問題の対策をしておかないと実際に「牛飼い」ができなくなってきていることも事実です。
しかし、よく考えると「人間」の場合も同じことなのですが、トイレを水で流せばよいだけの環境に慣れてしまうと、それが当たり前になっていて意外とわからないのではないでしょうかね----?
いまだに、田舎にいくと汲み取り式のトイレはありますが、さすがに「肥溜め」は見なくなりました。
かつては、人の糞尿も立派な肥料であったわけですが、そんな昔話をしても意味が無いと思うのはとんでもないことになる可能性はあります。
将来危惧されていることとして、肥料成分の1つであるリン酸分の原料が枯渇する可能性がいわれています。リン酸は主に鉱石から取り出していますが、この先不足することが懸念されているのです。
そのことが、人の糞尿とかかわりは、実は人の糞尿には、家畜の糞尿よりもリン酸分が多いことがわかっています。しかし、今は汚水処理されて河川への放流されていますが、この先は人の糞尿も有効利用する必要が高まると思います。(実際に取り組んでいるところもあるそうです)

話を戻すと、良い堆肥・悪い堆肥の区別については、あまりはっきりとした基準がありません。
そこで、私が現場でする良い堆肥とは、
①手で触ると、さらさらしていること(水分は少ないほうがよい)
②光にかざすと少し光るようなもの
③散布する際に、臭いがないもの
④最終的には、その堆肥をアルミホイルの上で焼いてみることです

実際に、完熟になった堆肥は、微生物が多くの成分を分解したために肥料分としての効果はあまり期待できないものが、多いのですが、それを使うことによる効果は、作物がすぐに反応してくれます。
これは、元京大の小林達治さんの有名な実験がありますが、水槽の中に、半分を完熟された堆肥を半分にはただの土を入れて、その境界線にとうもろこしの種を植えると、ほとんどの根が完熟堆肥に向かって行くといいうものです。

次には、①~④までの堆肥の見方について考えましょうか!!!